頭で分かっていても、なぜ男はメンヘラ彼女と別れられないのか?




アドバイスされても、男がメンヘラ彼女と別れられない原因

「頭では分かっている。でも、いざ実際に行動に移すのはなんだか気が引ける」ということが世の中にはたくさん存在する。英語の勉強しなきゃ、ダイエットしなきゃ、などなど。

「メンヘラな彼女と別れる」という行為は、「頭では分かっているけど行動に移せないことランキング」の第5位くらいにランクインしている気がする。そのくらい、メンヘラ彼女持ちの男にとって、今の恋を終わらせるのは分かっていてもい難しいことなのです。

きっと周りにもいるはず。「彼女が重い。情緒不安定で、一緒にいると疲れるのはわかってる。でも、なんだかんだ好きだし、別れられないんだよね」という男。恋愛合理主義者的には、そんなものさっさと別れてしまえといいたいところだけれども、現実はそう簡単ではないみたい。

恋愛合理主義者かずずがまだ、恋愛合理主義者じゃなかった頃の気持ちを思い出しながら、「別れた方がいいと分かっているのに、メンヘラ彼女と別れられない男」の気持ちについて書いていきたい。

「愛されている」という事実を捨てがたい

メンヘラ彼女持ちの男であれ通常版の彼女の男であれ、世界で一番その男のことを好きでいてくれる存在はやっぱり「彼女」だ。(ママに溺愛されている、三角関係の渦中にあるというのなら話は別だけれども)

そして、メンヘラ彼女と別れることは、世界で一番自分のファンでいてくれる人を突き放すことになる。もし今の彼女を突き放したら、自分は一生誰にも愛されないまま生きていくことになるんじゃないか?そんな不安が、メンヘラ彼女との別れをためらう原因になる気がするのです。

彼女がいるという社会的安心感

会社の人や友達と飲み会に行くとき、決まって「彼女できた?」みたいな会話になる。この質問をする人はきっと、あなたに彼女がいるかどうかに興味はない。

彼女の有無の事実を確かめることを通して、あなたが人間関係の中でどんなポジションにいるのか、あるいは彼女を持つだけの男としての価値があるのかを問うている。そういう様々な思惑が、「彼女どうなの?」という7音節の質問に込められているのです。

この質問をされると、やっぱり「試されてる気がする…yesと答えられた方がポイントが高い気がする…」と思ってしまうものだ。彼女がメンヘラであったとしても、「彼女がいる」というのはある意味男としての社会的ステータス。そのステータスを自分から捨てるのは(僕はステータスを捨てたっス。寒。)…やっぱりできないですよね。

「彼女と別れた」と周りに知られるのが面倒

「彼女いるの?」という質問を無事YESと答えたからといって、相手は満足しない。そのあとには、「彼女と最近どう?」という質問が待ち構えている。

ここで「別れようと思ってます…」「この前別れました…」と答えると、余計に質問攻めされる or 「おじさんはな、若かったころ…」という誰得な自分語りがもれなくスタートする。彼女と別れようとしているという事実が周りに知られることは、すんごいめんどくさいことだ。

彼女と付き合うということは、多かれ少なかれ相手の人間関係も引き受けること。彼女の友達と仲良くなったというケースも多いし、自分の知り合いに彼女のことを紹介しているというケースも多い。なんで「彼女と別れた」という個人的事情の極みにある情報をいちいち周りに伝えなければならないのか。恋愛合理主義者としては全く理解できない。

まあ、彼女と別れたことをお役所に届け出なくていいだけまだマシだと思うことにしよう。(それってもはや結婚ですよね)

定期的に体の関係を持てる相手がいるという安心感

「恋人として付き合っている」という事実には、「体の関係をもつことにお互いがある程度同意している」合意事項に含まれている。男にとっては、定期的に体の関係を持てる彼女がいるというのはすごい安心感のあることなのかも。たとえその相手がメンヘラ彼女であれ、抱き合えば自分が男であることの尊厳を忘れずにいられる。

そのうえ、ものすごく偏見だけれども、「メンヘラ彼女は意外とテクニシャン」説を僕は推奨している。(精神不安定→こころの隙間を埋めるためにやる→場数を踏んでいる から?)メンヘラ彼女から抜け出せない男はきっと、メンヘラ彼女にゾッコン。「頭では分かっていても別れられない」のはきっと、男は下半身でものを考えているからだ。

(ちなみに恋愛合理主義者の原則は、下半身ではなく脳みそで恋愛を考えるように努めることです。)

メンヘラ彼女は、相手の心を操作するのがうまい

付き合う前はメンヘラ感がなかったのに、付き合ったとたんにメンヘラに変貌する「潜在型メンヘラ女(仮称)」というものが存在する。そんな彼女らがなぜメンヘラという在り方を選ぶのか?

それは、「メンヘラでいた方が、彼氏の心をある程度コントロールできて、いっぱい構ってもらえる」という事実を経験的事実、あるいは無意識で知っているから。(幼い頃、下のきょうだいが生まれて忙しくなった親の関心を引くために、上の子がぐずる現象と似ている?)

メンヘラでいるからこそ、彼氏が「守ってあげなきゃ」「自分がいないと彼女はだめになっちゃう」という気持ちを持つようになる。メンヘラ彼女って、人の心の弱い部分につけこむのがうまいですね。ああ、怖い怖い。

もう少し頑張れば二人の関係が改善するという期待

彼女がメンヘラだと、ケンカや色々な事案が発生する。そんなときに限ってメンヘラ彼女は「もう別れるから」とか言ってきたりする。メンヘラ彼女とケンカした時の「もう別れるから」という言葉は、そのままの意味に受け取ってはいけない。

「別れるから」という言葉を彼氏に投げることで、「別れたくない」という言葉を彼氏から引き出して自分の存在理由を確かめようとするからだ。

彼女がメンヘラだと、こういう「別れの危機」の場面を何度も経験する。(別れの危機を演出するのもメンヘラの策略の1つだし、冷静に考えたら別れの危機でもなんでもないのだけれども。まあ、当人の彼氏は傷つくし、彼女を失わないように必死になっちゃいますよね)

メンヘラ彼女との別れの危機を何回も乗り越えると、「別れの危機をたくさん乗り越えてきたから、この先多少のことで喧嘩しても大丈夫。いまは二人の関係は不安定だけど、この先きっと改善できる。それに、長く一緒にいるうちに相手のメンヘラも治るはずだ」という彼氏としての自信が生じてしまう。

謎の自信からメンヘラと付き合うことになれてしまうと、無意識に溜まった疲れがいつか爆発するのでご注意ください。

メンヘラ彼女と別れる方法

ここまで読んでいただいて、メンヘラ彼女と別れられなくなる理由がよおおおおおおおおく分かっていただけたはずです。「メンヘラ彼女と別れるための方策」を求めてこのページにたどり着いてくださった人もいるはずですから、その解決策について書いていきます。

忍者の如き忍び足で、少しずつ、着実に、逃げる…。

メンヘラと別れる1つの作戦が、忍者のような「抜き足、差し足、忍び足」で着実に距離をとっていくこと。物音を決して立ててはいけない。逃げる途中で少しでも床が鳴ってしまったら…その時は堪忍しましょう。にんにん。

ところがどっこい、メンヘラと別れるという作業は、一筋縄ではいかないと思っておこうな。

メンヘラというものはとても敏感なもので、少しずつ連絡回数や会う頻度を減らしていっても奴らは必ず気づく。「ねえ最近、忙しいっていってばかりで全然会ってくれないじゃん」。そんなんでケンカして疲れるくらいなら、少しは会ってあげてもいいのかな、まだ一応すきなんだし、と思ってしまう。

その考えがよくない。甘えの心は、メンヘラから別れるプロジェクトにおける大いなる天敵。別れると決意したのなら、鋼鉄の意志を持って、電話がかかってきても絶対出ない、会おうといわれても絶対断る、家に押しかけてきても居留守を貫くくらいの覚悟を持っておこう。それでも、いきなり離れていこうとすると、あっちも拒否反応を示して余計めんどくさくなるので、自分の生活にダメージが無い範囲で、少しずつフェードアウトしていくのが大切。

会うと情に流される。LINEだけで別れるのも致し方なし

「LINEで告白したり、LINEで別れたりするのはよくない。せめて直接会って伝えるべき」みたいな風潮があるけれども、メンヘラから確実に別れて自分の人生を取り戻すのなら、世間体を気にしている暇などない。

連絡の間隔を徐々に空けるようになって、1週間くらい間隔をあけてから、別れるという文章をLINEで切り出すべし。

相手の話し合いに乗ったらNG

たぶんメンヘラに別れようって伝えても、「ねえ、ちゃんと話し合おうよ」みたいなことを言われるはず。

いけない。相手の話し合いに乗っては決していけない。メンヘラに疲れて別れると決めたのなら、しっかり思っていることを伝えて別れる。離婚届を出すときは双方の署名と捺印がひつようだけれども、恋愛では別れるときに「双方の合意」なんか必要ない。

「付き合っていた相手に一方的にフラれた」というつらい過去を持っている人もいるかもしれないけれども、自分の人生を守るためなら、そのくらいの強引さと冷徹さは多少なりとも必要です。

付き合って嫌だという思いををしっかり伝える

「話し合いのテーブルに乗ったらNG」とは言ったものの、別れる際は自分の思っていることをはっきりと伝えないといけない。

付き合っていて、重くて疲れたということ。一緒にいても楽しくなくなったということ。これ以上付き合ってすり減ってしまうのが嫌だということ。価値観の合わない点、などなど。

そのくらい言って、最後に「ごめん、もう好きじゃない」と伝えれば、さすがに相手も受け入れざるを得ない。別れて連絡を切ってしまえば、もう他人。相手が引きこもってしまおうが自傷行為に走ろうが、こちらの与り知るところではない。

万が一、自分に危害が加えられる恐れがあるときは、警察に相談しておきましょう。

SNSは全てブロック

「完全かつ不可逆的に」メンヘラと別れるために、別れたらLINEもTwitterもすべてブロックするべし。「いつか、甘酸っぱい思い出に変わったころに、また連絡してあげよう」と思うことなかれ。

別れたらメンタルがへこむと思われがちなら、次に夢中になる相手が見つかれば立ち直りは早い。そして、元カノのメンヘラが新しい相手と付き合ったとき、元カレのあなたは憎悪の対象となることが多い。だから、一度処理した「地雷」には二度と近づかないよう心得ておくべし。

まとめ

恋愛の一番怖いところは、「たとえ性格が合わなくても、一時の迷いで恋に落ちれてしまう」ということ。そして、人生には関わらない方が幸せな人というものが存在する。手に負えないメンヘラも、そのうちの1人だと思う。

付き合っていて疲れる人とダラダラと一緒にいることは、一度きりの人生の時間の損失以外の何物でもない。一瞬、独り身にもどったとしても、次の出会いは絶対に訪れるし、自由になってこそ見つかる幸せがある。

メンヘラ彼女に疲れているこの国の男子が、一人でも多く救われることを祈っています。

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